私たちの生活や産業機械に欠かせない「電線」ですが、その基本的な構造は非常にシンプルで、主に**「導体(どうたい)」**と**「絶縁体(ぜつえんたい)」**の2つから成り立っています。
電気が実際に流れる中心部分です。電気をよく通す(抵抗が少ない)性質が求められるため、主に**「銅(軟銅線)」**が使われます。一部の送電線などには軽量なアルミニウムが使われることもあります。
導体を覆っているビニールなどの被覆部分です。電気が外に漏れて感電やショート(短絡)が起きるのを防ぎます。塩化ビニル(PVC)やポリエチレン、テフロンなど、使用環境に合わせて様々な材質が選ばれます。
※なお、絶縁体で覆われておらず、銅線がそのまま剥き出しになっているものを「裸線(はだかせん)」と呼びます(架空送電線やアース線などに使用されます)。
現場でよく混同されがちな「電線」と「ケーブル」ですが、実は明確な構造の違いがあります。
| 電線 (絶縁電線) |
導体を絶縁体(被覆)で包んだだけのシンプルな状態のもの。ワイヤーハーネスの内部配線や、制御盤内の配線(KIV線など)として単独、または束ねて使われます。 |
|---|---|
| ケーブル | 上記の「絶縁電線」をさらに複数本まとめ、その外側を**「シース(外被・保護被覆)」**と呼ばれる丈夫な素材で包み込んだもの。外部からの衝撃や水、油などから電線群を保護するため、過酷な環境や屋外配線などで使われます。 |
導体(銅線)の構造には、大きく分けて**「単線(たんせん)」**と**「撚り線(よりせん)」**の2種類があります。ワイヤーハーネス加工において、この違いは非常に重要です。
1本の太い銅線で構成された電線です。
髪の毛のように細い銅線を何本もねじり合わせ(撚り合わせ)て1本にした電線です。
ワイヤーハーネスで使用される「撚り線」は、柔らかく扱いやすい反面、加工には繊細な技術が求められます。被覆を剥がす(ストリップする)際に、中の細い銅線を1本でも切ってしまうと、電気抵抗が上がり発熱や断線の原因となってしまいます。
イー・エス製作所では、高精度な自動ストリッパー機と熟練スタッフの目視検査により、極細の撚り線を一切傷つけることなく確実な圧着・はんだ付け加工を行っております。電線の種類や規格でお悩みの際は、用途に合わせた最適な部材のご提案から承りますので、お気軽にご相談ください。