当社のようなワイヤーハーネス加工会社が日常的に扱うのは、主に「機器用電線」や一部の「通信・電力ケーブル」ですが、世の中にある電線・ケーブル全体を見渡すと、その種類は膨大です。
電線業界(JECTEC等の分類)においては、用途や構造から大きく**6つのカテゴリ(+特殊用途)**に分類されています。ここでは、私たちの生活や産業を支える電線の全貌をご紹介します。
絶縁体(ビニルなどの被覆)を持たず、導体(金属)がそのまま剥き出しになっている電線です。
電気エネルギーを磁気エネルギーに(またはその逆に)変換するために、コイル状に巻いて使用される電線です。
銅線の表面に「エナメル樹脂」などの極めて薄い絶縁塗料を焼き付けて作られます(エナメル線とも呼ばれます)。非常に薄い絶縁膜のため、限られたスペースに何重にも巻き付けることができます。
発電所から変電所、そしてビルや工場へと「大きな電力」を安全に送るための太く頑丈なケーブルです。高電圧に耐えるため、何層もの絶縁と保護層(シース)を持っています。
| CVケーブル系列 | 現在の主流。絶縁体に架橋ポリエチレンを使用しており、耐熱性や耐水性に優れます(高圧用・低圧用があります)。 |
|---|---|
| OFケーブル | 超高圧の地中送電などに使われます。絶縁紙を巻き、その中に絶縁油を満たして高い絶縁性能を維持する特殊な構造です。 |
| 海底電力ケーブル | 島や海峡を越えて電力を送るためのケーブル。高い水圧に耐え、船の錨(いかり)などから守るために鉄線で強固に外装されています。 |
電力ではなく「音声やデータなどの信号」を送るためのケーブルです。ノイズを防ぐ技術が重要になります。
電気ではなく「光の点滅」によって情報を伝達する、現代のインターネット社会の根幹をなすケーブルです。
石英ガラスやプラスチックで作られた髪の毛ほどの細い繊維(コア)の中を、光が全反射しながら進みます。
自動車、家電製品、産業用ロボット、工作機械などの「内部配線」や「電源コード」として使われる電線です。私たちワイヤーハーネスメーカーが最も得意とする領域です。
| 機器内配線用電線 | 制御盤や機械内部で使われるKIV線やUL電線、電子機器内の微細な配線(ワイヤーラップ線など)。 |
|---|---|
| 自動車用電線 | AVS、AVSSなど、車の振動やエンジンルームの高温・油に耐える特殊設計の電線。自動車用ワイヤーハーネスの構成材です。 |
| 可動部用(ロボット)ケーブル | FA機器のアーム部分など、数百万回の激しい屈曲や捻回に耐えられるように作られた特殊ケーブル。 |
| コード類(キャブタイヤ等) | 掃除機や電動工具など、移動させて使う機器の電源供給用(VCT、VCTFなど)。柔軟性と耐摩耗性が求められます。 |
これ以外にも、火災時に機能する「防災用ケーブル(耐火・耐熱)」や、環境に配慮した「エコケーブル」、エレベーターの昇降に合わせて動く「エレベータケーブル」など、電線は用途に合わせて無限の広がりを見せています。
このように、世界には数え切れないほどの電線・ケーブルが存在します。イー・エス製作所では、その中から産業機器や盤内配線に最適な「機器用電線」や「通信・制御ケーブル」を選び抜き、お客様の求める環境(耐熱、ノイズ対策、可動性など)に完全にマッチしたワイヤーハーネスをご提供いたします。