← ニュース一覧に戻る
ニュースまとめ:2026年9月5日(土) 時点

【本日の主なトピック】

1. 国内銅建値・為替・LME相場の動向

  • JX金属公式サイトの改定履歴を確認したところ、直近の改定は8月25日238万円→9月1日240万円(2万円高)→9月3日237万円(3万円安)です。9月5日(土)はJX金属の建値発表がない休業日にあたるため、237万円のまま据え置きです。週次(8月29日→9月5日)では▲1万円とほぼ横ばいの推移です。
  • LMEの公式セツルメント値は直接取得できなかったため参考値ベースとなりますが、橋本興産の情報によれば8月17日時点で「14,000ドル台」入りし、8月25日には史上最高値圏(Trading Economics参考値6.83USD/Lbs)を記録した後、9月1日時点で14,447ドル/トン前後、9月2日は6.51USD/Lbs(前日比+0.12%)と高値圏でのもみ合いが続いていたとみられます。9月3日は海外銅相場の反落が国内銅建値引き下げの要因とされており、高値圏からやや調整したとみられます。9月4日・5日時点の具体的な終値は確認できませんでした。供給面ではチリの銅生産減少(7月、前年比▲9.4%)が下支え、米関税観測や世界的な金利上昇観測による景気減速懸念が上値抑制要因です。
  • ドル円は9月3日に日銀・高田審議委員の連続利上げ・大幅利上げ発言を受け一時155円30銭前後まで急落(終値ベースで前日比約1.8%安)。9月4日のNY市場では米8月雇用統計の上振れ(+16万2千人)を受け一時156円75銭まで上昇したものの、日銀の利上げ観測・当局の円安是正介入への警戒感から155円34銭まで反落して引けました。週次(8月28日→9月4日)では約5円の急速な円高となり、これが9月3日の国内銅建値引き下げの一因になったとみられます。来週の予想レンジは154.00〜158.00円で、158円が戻りの上値抵抗帯、155円割れなら154円台が視野に入るとされています。

2. 電線メーカーの事業動向

  • SWCC(旧・昭和電線ホールディングス)は、合弁先の古河電気工業が保有する汎用ケーブル会社SFCC(川崎市)の全株式を2026年3月31日付で取得し完全子会社化する予定です。両社の合弁解消により、SWCCが経営リソースを結集し構造改革を進める狙いとされています。
  • データセンター向け送配電網・変圧器需要の拡大を背景に、電線株(古河電気工業、フジクラ、住友電気工業)の株価上昇基調が続いています(過去1年で古河電工は約9.5倍、フジクラは約6.9倍、住友電工は約4.5倍との報道)。2026年7月3日時点の時価総額はフジクラが9兆5,114億円で首位、住友電工が8兆4,602億円で2位です。
  • 本日9月5日(土)は株式市場の休場日にあたり、大手3社(住友電工・古河電工・SWCC)個別の新規発表・適時開示は確認できませんでした。

3. 自動車・半導体産業の生産動向

  • トヨタは中東情勢の悪化(ホルムズ海峡の航行難航による物流混乱)を受け、6~11月の海外生産減産計画をこれまでの約3万8千台から約8万3千台へ拡大しました。一方で半導体不足などの影響緩和を受け9月以降の国内生産回復を見込むとの報道もあり、地域によって明暗が分かれています。
  • ホンダは部品不足・物流停滞の影響が続くとして、国内工場での減産を9月末まで継続する方針です。2026年5月の日系自動車メーカーの中国生産では、トヨタ(▲23.0%)、日産(▲25.0%)、ホンダ(▲33.5%)と軒並み2桁減となっており、中東情勢緊迫化に伴う燃料高やEV販売回復の中でEVが弱い日系各社の苦戦が続いています。
  • 2026年7月28日発生の「令和8年熊本地震」の影響からの復旧はおおむね完了。TSMC熊本第一工場は正常化、ルネサスエレクトロニクス(西紀・川尻・錦工場)、ソニーグループ(熊本・菊陽工場、イメージセンサー)も生産水準がほぼ震災前に回復したと報じられています。両社の生産変動は自動車用ワイヤーハーネスの需要量・納期双方に影響しうるため、引き続き注視が必要です。

4. データセンター・電力インフラ投資

  • 東京電力ホールディングスなど電力大手8社が、AI需要で急増するデータセンター新設に対応するため、全国約30カ所で変電所の新増設など送電網増強を進めています(整備ペースは需要予測の2倍相当)。データセンターの電力需要は2025年度の47万kWから2034年度には616万kWへ急増する見通しです。
  • 系統接続の制約が拡大の足かせとなっており、データセンターの送電設備接続に5~10年を要する事例が指摘されています。東京電力パワーグリッド管内では9,500MW分のデータセンターが接続申込み手続き中です。国際エネルギー機関(IEA)の見通しでは、世界のデータセンター電力需要は2026年に2022年比で約2倍超に膨張するとされています。
  • 総務省・経済産業省主導の「ワット・ビット連携」により、電力と通信のインフラを一体整備し、データセンターを脱炭素電源近傍へ誘導する政策対応が進められています。この送配電網・変圧器の供給力不足を背景に、古河電気工業・フジクラ・住友電気工業など電線大手の株価が上昇しており、電線需要の中期的な押し上げ要因として引き続き注目されます。

5. ハーネス部材の価格改定動向

  • JEITA(電子情報技術産業協会)は、生成AI・データセンター向け需要の拡大を背景に半導体・電子部品の需給が逼迫し、価格上昇や納期長期化が発生していると説明しています。2026年3月時点で半導体のリードタイムが20~25週間程度からおよそ40週間近くまで急激に伸びたとの報告もあります。UL規格電線・端子・コネクタ個別の納期遅延や需給逼迫について、本日時点で新規の具体的な報道は確認できませんでした。
  • 電線4社(住友電気HSTケーブル、SFCC、矢崎エナジーシステム、フジクラダイヤケーブル)は、副資材・輸送費・エネルギーコストの上昇を受け4~8%の価格改定(値上げ)を実施済みです。TE ConnectivityやMolexなど海外コネクタ大手も2026年度に入り5~12%程度の価格改定を実施済みで、配電制御機器メーカー各社では2026年6月から改定率+20%〜80%という大幅な価格改定が実施されています。
  • 国内ワイヤーハーネス市場は矢崎総業が約50%のシェアで首位、住友電気工業(住友電装)が約25%で2位です。矢崎総業はワイヤーハーネス製造の大半を自動化する方針を示し、AI・ロボティクスを活用した2028年度の量産導入を目標としています。住友電装は新形態のワイヤーハーネス「e-STEALTH W/H」でフラット化・自動化を推進しています。両社の新規リードタイム情報は本日時点で確認できませんでした。

【主な出典・参考情報】

← ニュース一覧に戻る