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【本日の主なトピック】
国内銅建値は240万円で据え置き: JX金属は9月1日改定の240万円(2万円高)を9月2日も維持。次回改定はLME銅相場・為替動向次第。
ドル円は有事のドル買いで160円台を維持: 米軍によるホルムズ海峡近くのイラン軍事拠点攻撃を受けた「有事のドル買い」が優勢となり、9月2日の予想レンジは159円50銭〜160円70銭。片山財務相・ベッセント米財務長官のG20会談も材料視されました。
LME銅は供給逼迫とドル高一服の綱引き: Trading Economics参考値では8月31日に6.60USD/Lbs(+0.62%)まで上昇後、9月1日は6.44USD/Lbs(▲2.33%)に反落。チリの銅生産減少(前年比▲9.4%)が下支えする一方、対米出荷シフトや供給逼迫緩和の兆しも報じられています。
トヨタの追加減産が拡大の様相: ホルムズ海峡情勢緊迫化を受け、6〜11月の海外生産8万3,000台減産に加え、2027年2月頃までに累計約10万台規模まで減産が拡大する可能性が報じられています。
AIサーバー向けMLCCの需給逼迫が継続: 積層セラミックコンデンサーの品薄が続き関連銘柄が急騰。世界半導体市場は2026年に前年比+26.3%の9,755億ドルへ拡大する見通しです。
1. 国内銅建値・為替・LME相場の動向
JX金属公式サイトの改定履歴を確認したところ、直近の改定は8月19日236万円→8月21日234万円→8月25日238万円→9月1日240万円(2万円高)で、9月2日時点も240万円のまま据え置かれています。9月1日の引き上げは、LME銅相場の続伸と為替の円安ドル高進行(建値算定用TTSが前回改定時より円安方向)を反映したもので、8月17〜18日に記録した2026年最高値(242万円)以来2週間ぶりに240万円台を回復しました。
LMEの公式セツルメント値は直接取得できなかったため、Trading Economics掲載の銅先物参考値(COMEX/CFDベース、公式LMEベンチマークとは異なる点に留意)を用いると、8月26日は史上最高値6.83USD/Lbs近辺で推移、8月31日は6.60USD/Lbs(前日比+0.62%)、9月1日は6.44USD/Lbs(前日比▲2.33%)と反落しました。日刊産業新聞(9/1付)によれば8月28日時点のLME現物セツルメントは14,535ドル/トンで、前回のJX金属建値改定時の指標より191ドル高い記録的高値圏でした。供給面ではチリの銅生産が前年同月比9.4%減(7月)となる一方、対米関税観測を背景とした出荷シフトやロンドンでの需給逼迫緩和の兆し(現物プレミアム縮小、LME在庫改善)も報じられています。
ドル円は8月28日のNY市場でウォーシュFRB議長のタカ派発言を受け一時160円20銭まで上昇(7月31日以来の高値)。8月31日〜9月1日はホルムズ海峡近くのイラン軍事拠点への米軍攻撃報道を受け「有事のドル買い」が優勢となり160円台前半で底堅く推移し、9月1日終値は前日比約0.3%高の160円28銭前後でした。9月2日の東京市場では、片山財務相とベッセント米財務長官のG20会談(日銀への利上げ要請報道、片山財務相は金融政策議論を否定)が材料視され、本日の予想レンジは159円50銭〜160円70銭。9月4日発表の米8月雇用統計が今後の焦点です。
2. 電線メーカーの事業動向
古河電工は2026年3月期に大幅増収増益(売上高1兆3,076億円、前期比+8.8%/営業利益639億円、同+35.8%)を達成し、27年3月期は営業利益950億円(同+48.8%)とさらなる増益を計画。配当も210円→220円へ増配予定です。
住友電工は2026年3月期の連結売上高が約5.11兆円と4社中最大の事業基盤を持つ一方、米関税政策の影響で最大400億円規模の減益リスクが指摘されています。時価総額はフジクラが4社中トップに躍進しました。
SWCCは2026〜2030年度中期経営計画で、データセンター向け光ファイバー製品「e-Ribbon」等の生産能力を2025年度比で約7倍に引き上げる方針を表明し、2026年3月31日付で合弁先の古河電工からSFCC株式を取得し完全子会社化しています。本日9月2日時点で各社から新たな個別発表は確認できませんでした。
3. 自動車・半導体産業の生産動向
トヨタ自動車は、ホルムズ海峡周辺の情勢緊迫化を受け、6〜11月の海外生産を約8万3,000台減産する計画に加え、2027年2月頃までに累計約10万台規模まで減産を拡大する方向と報じられています。中東発の物流混乱・燃料高による中国等での需要減が背景で、中東向け輸出については喜望峰回りへの切り替え検討により輸送日数が従来の2倍程度に延びる見込みです。
令和8年熊本地震(7月28日発生、最大震度7)で停止していた自動車・半導体各社の生産拠点は8月24日までに全工場が稼働に復帰済みです。9月2日時点で新規の被害・稼働停止情報は確認できませんでした。
半導体・電子部品はAI特需によりAIサーバー向け積層セラミックコンデンサー(MLCC)等で需給逼迫が強まっており、関連銘柄の株価が急騰しています。世界半導体市場は2025年の7,722億ドルから2026年に9,755億ドル(+26.3%)へ拡大する見通しです。
4. データセンター・電力インフラ投資
電力8社は全国30カ所でデータセンター向け送電網の増強を計画(日本経済新聞報道)。国内データセンター向け電力需要は2025年度の47万kWから2034年度には616万kWへ急拡大する見通しです。
東急不動産の石狩再生可能エネルギーデータセンター第1号が2026年8月に本格稼働。東京建物もシンガポールSC Zeus Data Centersとの共同開発で大阪市のデータセンター「Zeus OSA1」(供給電力容量25MW、2028年稼働目標)を進めています。国際エネルギー機関(IEA)は2026年にデータセンターが世界で年間1,000テラワット時の電力を消費すると予測しています。
国内では2024年度の約19TWhから2034年度に57〜66TWhへ3倍以上に拡大する見通しですが、送配電インフラの整備が需要増に追いついていない課題も指摘されています。本日9月2日時点で新規の大型プロジェクト発表は確認できませんでした。
5. ハーネス部材の価格改定動向
端子・コネクタはAIデータセンター向け需要の急増を背景に需給が逼迫しており、一部カテゴリーではリードタイムが約40週程度まで延伸しているとの分析があります。端子ピッチの狭小化(0.3mm未満が6割超)が進む一方、中小規模案件では大手メーカーの最小発注数量・長納期がボトルネックとの指摘もあります。UL線について本日9月2日時点での新規の納期遅延・需給変化に関する固有の情報は確認できず、既報の逼迫傾向が継続しているとみられます。
配電制御機器メーカー各社では2026年6月から改定率+20%〜80%の価格改定が実施されています。端子・コネクタ関連では、松村電機製作所が8月1日発注分より価格改定済み、サイレックス・テクノロジーが10月1日出荷分より新価格を適用予定。海外大手のMolex(7月1日実施、5〜30%改定)・TE Connectivity(7月6日実施、5〜12%改定)も2026年に入り複数回の価格改定を実施しています。LAN関連製品も2026年8〜11月にかけて複数メーカーで順次価格改定が予定されています。
矢崎総業(国内シェア約50%で首位)はワイヤーハーネス製造の大半を自動化する方針を示し、AI・ロボティクスを活用した2028年度の量産導入を目標としています。住友電装(同約25%で2位)は品質・安定供給を強みに自動車用ワイヤーハーネスのアルミ化を段階的に進めています。両社の新規リードタイム情報は本日時点で確認できませんでした。
【主な出典・参考情報】
銅建値 | JX金属(公式・改定履歴)
9月積み建値 銅240万円 鉛36万9000円 亜鉛72万1000円(日刊産業新聞 japanmetal.com、2026年9月1日)
FX/為替「ドル/円今日の見通し|有事のドル買いで160円台回復も米雇用情勢に不透明感」外為どっとコム トゥデイ 2026年9月2日号
銅 - 価格・チャート・ヒストリカルデータ(Trading Economics)
「ホルムズが閉じると日本の車も止まる」トヨタ、8万3,000台追加減産を決定(西日本新聞)
トヨタ、海外生産27年2月まで10万台減 中東危機が需要減に波及(日本経済新聞)
電力8社がデータセンター送電網増強 全国30カ所、AI需要見据え先手(日本経済新聞)
積層セラミックコンデンサーとは 需給逼迫で関連株が急騰(日本経済新聞)
絶好調の住友電工、フジクラ、古河電工、SWCC…買うならどれ?(つばめ投資顧問)
矢崎総業、ワイヤーハーネス製造の大半を自動化へ 2028年度にも量産導入(電波新聞)
【2026年最新版】電設資材メーカー価格改定情報
25年度の銅電線需要見通し/57年ぶり低水準、59万3000トン(日刊鉄鋼新聞)